萬夢志(まむし)の呟き

記録的な大雪の影響を受けた入学試験(一般・帰国生)

投稿日:2014年02月17日

2014年度の入学試験(一般・帰国生)は、何の因果か1次・2次ともに巡り合わせ悪く、関東地方を襲った記録的な大雪の影響を受けて、少なからぬ混乱が生じてしまった。

2月9日の1次試験は、早稲田と本庄の相離れた2会場で実施するため、公共交通機関の運行状況と、本庄の除雪状況を見合わせながら、最終的には千葉方面の鉄道の運転見合わせを配慮して開始時間を1時間遅らせることで対処した。昨今の天気予報は精度が高いけれど、交通状況はぎりぎりまで予測することが難しかった。事前には開始時刻を遅らせるいくつかのパターン、さらに最悪のケース当日の試験実施を中止した場合の代替措置まで想定したが、おおむね受験生は、やや遅れ気味ながら会場へ到着しているとの情報を得て、開始を1時間繰り下げることで対処することを決定したのは、大学の入学センターと事前に打ち合わせた時刻をやや過ぎた頃となってしまった。そこで試験監督には定刻に試験場に赴いてもらい、事情を説明していったんフリーの時間とし、受験生の緊張を極力回避する措置をとった。焦りながら遅れて到着した受験生も、息を整える時間的余裕が得られたことと思う。保護者控室となっていた大隈記念講堂へは、学院長が赴いて事情説明を行った。

2月14日の男子、15日の女子2次試験は、やはり雪が予報されていた。ひどくなるのは両日の間の夜半とのことで、14日はできるだけ速やかに面接を進めたが、最後のあたりは、スクールバスの運行が雪のため遅延し、受験生と付添いのご父母にご迷惑をお掛けする仕儀となったのは、まことに申し訳ないことだった。

学院長の自宅はさいたま市にあり、京浜東北線で大宮駅へ行き、上越・長野新幹線に乗り換えて通勤している。14日の上りは夜もノーマルに動いていたから、いったん帰宅した。15日の朝は、さいたま市辺では雨となり、雪はどんどん溶けていく状況だった。教務担当教務主任(教頭)の自宅に電話すると、車が使えないので徒歩で学院へ向かうとのお話。キャンパスの状況を見て判断しましょうということにした。そして、乗り換えの大宮に着くと、新幹線は運転見合わせ、高崎線も動いていない。学院の近くに宿泊していた教務副主任が一番に学院へ到着したが、大宮から新幹線を利用する教職員が、改札のところにどんどん集まってくる始末。これでは面接委員の教員や、補助員を勤める学院生も登校できまいし、だいいち受験生が試験場へ来ることは不可能である。入試担当の主任も、JR本庄駅前のホテルに宿泊していたが、まったく動けないと連絡があった。やっと学院に辿り着いた教務主任(教頭)の報告では、共通教室棟のところから新校舎までの坂道を下るのに、雪中45分かかり、積雪は優に70㎝を超えているとのこと。学院長、教務主任、入試主任の見解は中止で一致し、その決定を下したものの、HPでの告知が必ずしも速やかに実施できなかった憾みが生じた。

大宮からの上越新幹線の運転再開は早くても13:00以降になるとのアナウンスを受け、学院長はいったん自宅に戻った。そして、女子の2次試験を中止したうえで、合格発表は予定通り進めるための措置を教頭と打ち合わせ、原案を作って送信した後、再び大宮駅へ赴くと、高崎まで各駅停車の新幹線がちょうど出るところであった。これで本庄早稲田に辿り着き、駅売店で食料をしこたま買い込んで雪の山道へ入れば、キャンパス内の赤松が無残にも折れたり倒れたり、散々な有様を呈している。鋭意除雪作業が進められていたが、新校舎近辺は手つかずのままで、テントも無残に押し潰されていた


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徒歩で登校した地元在住の教員を集めて方針を決める。登校不能の教員からは委任を取り付けてもらった。ただちに判定案を作成、会議を開き、承認を得て、16日午前の発表に必要な作業を行い、慎重に慎重を期し確認を終えたのが23:00。女子に渡せなかった入学手続書類(例年2次試験受験者全員に予め渡しておくもの)は、速達で送付する手筈としたが、万一延着した場合の措置を、事務担当者と教頭で打ち合わせてもらった。

学院長と教務副主任1名、それに事務長以下職員3名はそのまま学院内に泊まり込むこととなった。こうなったら合格発表が首尾よくいくか、確認するまでである。おそらくこの本庄キャンパスの積雪状況など、想像もつかないことだろうから、画像をHPにアップせよとは入試主任のご提案である。さっそくそのようにしたが、にっちもさっちもいかぬとは、こうした事態を言うのである。今般の経緯に関して受けるべき批判は、すべて学院長の責任に帰すること申すまでもないけれども、どこかで聞いた言葉ながら「想定外」の要素に振り回された点、正直に告白して大方のご理解とご寛恕を乞いたいと思う。


学院長 兼築信行

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