3年生の3学期は登校日が15日程度なので、本学院における登校日数もあと少しになった。入学決定者の集いであの大教室を訪れたのがつい最近のように感じられるほど、感慨深い思いが込み上げてくる。卒論提出は3学期1日目。3年生の皆さんは、提出に向けて順調に進められているだろうか。1、2年生の皆さんは、「まだまだ先の話」と油断せず、テーマ決定後の冬休みから早めに準備をしておくことをお勧めしたい。日々着実に書き進めていくのが理想ではあるものの、春休みや夏休みも使って計画的に進めていって欲しい。 決して提出日にPCにかじりついている事の無いように。一番気を揉んでいるのは先生方なのである。
本学院は、夏休み、冬休み、春休みともに他の高校より長期間である。部活に精を出すのは多いに結構なことであり頑張ってほしいが、SSH関連行事、国際交流、国内交流等といった本学院ならではの様々な貴重なプログラムにも参加してみてはいかがだろう。時間を上手に使えばできるはずだ。用意されているプログラムは、他校には類を見ないほどの種類と数だ。中には自主的に短期留学している生徒も見かけられる。しかし、こういった有益な行事への参加者は偏っているように感じる。あらゆることに興味を持ち、まずは参加してみることはとても大事であり、実はそのような意欲と実行力は学部進学後も社会に出てからも大切なものとなってくる。だからこそ、この学内の行事にはより多くの生徒に参加して欲しい。機会は全員に平等に与えられている。部活で今まで機会を逃していた3年生も、引退後に積極的に参加してみることをお勧めする。
3年生は学年末試験を終えると、その後の登校日は推薦学部発表日と卒業式だけとなり、春休みは実質2ヵ月以上にもなる。この纏まった時間に何をしたかが、学部に進んでからの生活に少なからず影響を与える。というのも、保護者会のキャンパスツアーにて本学院の卒業生から聞いたところによると、"1学年前期の成績が大事"なのだそうだ。厳しい受験生活を乗り越えた一般入試合格者が、早稲田大学に入学できた喜びや達成感に浸っているときに、平然としていられるのが附属生である。そこでスタートダッシュをかけることが重要であり、附属生の優位性の一つになるのだという。先輩のこの貴重な経験談を、皆さんはどう感じるだろうか。学部進学前の最終準備期間ともいえる最後の春休みの過ごし方を、これから一人一人じっくりと考えてみてほしい。同時に大学や学院からも高大一貫教育として、今後も引き続き生徒達のステップアップになるような有益な企画や行事の推薦を頂けることを期待したい。
保護者の会会長 笠越義和